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だ、駄文

二次創作のくだらない駄文置き場
2024
05,21

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2008
04,15

«俺色8»

 この寺の住職は高野山所属の坊主で、案外、高僧であったりする。
「は!? 節分までに帰れないだと……!?」
 俺は苛立ちを露に受話器に対して怒鳴った。その横で南都は俺が作った豚汁(鶏肉入り)を澄ました顔ですすっている。
 南都は大概、栄明から電話がかかってきた理由なんて予想がついていたのだろう。
「…………ッ」
 ブチッ
 ツーツーツー……
「で、お父さん何だって?」
「…………」
 分かってるくせに……あぁ……頭の痛い話だ……。
 俺は再び食事を始めた。 勿論、俺の味付けは関東風だったが、少し味が濃かっただろうか。
「ま、仕方ないか」
 南都の呟きは呟いた。
「なんだかねー、うちのお父さん、あの全国的幽霊騒ぎ?――前までは血気盛んだったんだけど、いきなり変わっちゃった上にアレでも家庭省みるようになったのよ」
「…………」
「修行だって言って三年帰らなかったこともあったし、まー高野ではそれなりに出世コースだったぽいから仕方ないかな、て私も母も思ってたけど」
 南都は……本人気がついてるかは知らないが、本当に嬉しそうににこーっと笑んだ。
「出世街道はずれたのかしらね」
「…………」
 まぁ……間違いなく景虎たちの影響を受けた結果だろうが、高野からいまだに呼び戻されてるところを見れば、栄明自らが出世街道を外れたとみたほうが妥当だろう。
 奴らの――いや、景虎の影響の大きさに俺はつくづく嘆息しか出てこない。
(ッたく、テメー一人のせいで何人の人生狂ったか……)
 もう二度と、……二度と面と向かって抗議できないと分かっていても――それをどんなに納得しようとしたって――……そんなに簡単に納得なんてできるわけがないんだよ!ったく……、
(本当、後始末する身にもなりやがれっての!! )
 だから、いつまででも俺は俺らしい方法でアイツを忘れないことに最近、決めたのだ。
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