2009 |
03,15 |
«俺色17»
本当に焦った……と言いながら青年は息を大きく吐き出して。
「……すみません、て大丈夫ですか!?」
「――ッ……」
隆也は慌てて、青年を支えた。起き上がろうとした青年の顔が苦痛に歪んでいる。隆也の腕にかかる体重はかなり重い。よく考えれば階段を転げ落ちて無事な人間なんてそうそういるはずもないのだ。それも他人を庇っての転倒をして。
「悪いね……」
隆也は青年を抱き起こして、壁に凭れかけさせた。 青年は何度かゆっくりと大きく胸に空気を送り込み、殊更ゆっくりと吐き出した。その仕草がどうにも隆也はいたたまれない。まるで死を目前にした人のようで……あの――悪夢にも近い闘イを思い出してならない。
「……すみません、て大丈夫ですか!?」
「――ッ……」
隆也は慌てて、青年を支えた。起き上がろうとした青年の顔が苦痛に歪んでいる。隆也の腕にかかる体重はかなり重い。よく考えれば階段を転げ落ちて無事な人間なんてそうそういるはずもないのだ。それも他人を庇っての転倒をして。
「悪いね……」
隆也は青年を抱き起こして、壁に凭れかけさせた。 青年は何度かゆっくりと大きく胸に空気を送り込み、殊更ゆっくりと吐き出した。その仕草がどうにも隆也はいたたまれない。まるで死を目前にした人のようで……あの――悪夢にも近い闘イを思い出してならない。
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