2008 |
04,01 |
«俺色続き2»
正月明けの大学は、世間一般で考えられているより学生で賑わっている。その理由は勿論、単位取得の行動であり、普段、真面目に講義に参加している学生には甚だ鼻白む理由はなのだが、それはそれでこの時期の大学の風物詩である。
「南ー都」
机に向かう和田南都へ甘い声音で呼びかけたのは、南都の学友である片岡千尋だ。
「あと一試験……!」
暗に自力で試験に通れと言ったのだが。千尋は南都の前に来るなり悠然と座った。
「南都ご飯は?」
「……まだだけど」
千尋は顔を上げた南都に対して絵に描くような裏のある笑みを浮かべた。
こういう表情の作り方はあの居候と良く似ていると南都は嫌々に思った。
「それじゃ私が奢るねー」
何がいい? なんて言うからには南都の講義録が目当てで、千尋は自力で試験に通る気はないのだろう。南都は嘆息がてらシャープペンシルから手を離した。
「A定食にショコラケーキとドリンクセットで」
「……あんた、私の財布の中身分かってる……?」
今度は真顔な千尋とは逆に南都が不敵な笑みを浮かべる番であった。
「南ー都」
机に向かう和田南都へ甘い声音で呼びかけたのは、南都の学友である片岡千尋だ。
「あと一試験……!」
暗に自力で試験に通れと言ったのだが。千尋は南都の前に来るなり悠然と座った。
「南都ご飯は?」
「……まだだけど」
千尋は顔を上げた南都に対して絵に描くような裏のある笑みを浮かべた。
こういう表情の作り方はあの居候と良く似ていると南都は嫌々に思った。
「それじゃ私が奢るねー」
何がいい? なんて言うからには南都の講義録が目当てで、千尋は自力で試験に通る気はないのだろう。南都は嘆息がてらシャープペンシルから手を離した。
「A定食にショコラケーキとドリンクセットで」
「……あんた、私の財布の中身分かってる……?」
今度は真顔な千尋とは逆に南都が不敵な笑みを浮かべる番であった。
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