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だ、駄文

二次創作のくだらない駄文置き場
2024
11,27

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2005
12,20
 俺はふと閉じた瞳を開けた。
「…………」
 なぜ開けたかというと――、
「……ッくしょんッ」
 ……寒かったからである。しかし、起きて正解であった。もう太陽は傾き、空は茜色にうっすらと染まり初めていた。これから冬になろうしている季節だ。いくら小春日和だろうと、夕方になれば寒い。
 けれど、俺の頭はまだ寝ていた。
「……ここ」
(――どこだ?)
 周囲を見渡せばあまり見覚えのない景色が広がっている。俺は戸惑いながら上半身を起こすと、ふぁさりと俺の肩から何かが落ちた。
「…………」
 拾い上げてみると、それは男物のジャンパーだった。
「……? なんだこれ」
 疑問符のとおりそれは俺のものではない。なぜ俺にかかっているのか。まぁ、寝ている間に親切な誰かがかけてくれたに違いないのだが。
 誰だ? と眉をひそめていたその時、
「そんなところで寝てると風邪を引いたでしょう」
「!」
 背後の声に俺はぎょっと振り返った。
「…………」
 にこにこした作務衣姿の、たぶんこの寺の住職が立っていた。
「引かなかったかい?」
「……」
 なんと答えていいものやら。まだ寝ているらしい俺の頭は答えを引き出せないでいるうちに、
「まぁ、寒いから上がりなさい」
 と、言ってささっと母屋へ行ってしまった。
「…………」
 俺が付いてくるかも分からないのに、である。
「――なんだかなぁ」
 俺は髪をかきあげつつ、だが、付いて行くことに決めた。それはちょっとした気紛れだ。付いて行ってもいいかな、そんな気分だったからである。
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