2005 |
01,14 |
«綾の秘め事 »
本当は分かってた。
こういう事になるなんて。
だってそうでしょ?景虎――ううん……、
――高耶。
私は知ってたのよ。
知ってて黙ってた。あんたの想いが、畏敬よりも思慕よりも何に支配されてたかなんて??、
――分かりきってた。それでもねえ。言えなかった…。
「あははは…あたしも焼きが回ったわよ」
このままだったら破滅しか待ってないから――、
「――……やめときなさいなんて」
言えないわよ。
だってあんたのその想いは…正直な想いでしょ?
――たとえあんたの深紅の瞳が何を意味してるか知っていても
こういう事になるなんて。
だってそうでしょ?景虎――ううん……、
――高耶。
私は知ってたのよ。
知ってて黙ってた。あんたの想いが、畏敬よりも思慕よりも何に支配されてたかなんて??、
――分かりきってた。それでもねえ。言えなかった…。
「あははは…あたしも焼きが回ったわよ」
このままだったら破滅しか待ってないから――、
「――……やめときなさいなんて」
言えないわよ。
だってあんたのその想いは…正直な想いでしょ?
――たとえあんたの深紅の瞳が何を意味してるか知っていても
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2004 |
11,27 |
«なんだかな»
天使シリーズ…と名付けて良いやら…。
本気で行き当たりばったりにて話を進めてるので、手詰まりまであと何手!?みたいな感じ(爆)
勿論、結末なんてものは考えてません!!
それにこれだけで埋め尽くされるのもいただけないなあ、と思うこの頃。ギャグネタ書きたいな。自由きままが一番です。
本気で行き当たりばったりにて話を進めてるので、手詰まりまであと何手!?みたいな感じ(爆)
勿論、結末なんてものは考えてません!!
それにこれだけで埋め尽くされるのもいただけないなあ、と思うこの頃。ギャグネタ書きたいな。自由きままが一番です。
2004 |
11,25 |
«直の偕行 »
「高耶さん…」
まさか高耶が妹の美弥の許を訪れているとは直江も思ってない。
守りきれると断言できたなら彼女の記憶を消すなどという暴挙をしでかしはしなかったろう。
――……行くぞ。直江。
御意と言葉を発っすることも出ず、動けず目だけが彼の背を追った。
言葉と裏腹にその背は誰かがついて来ることを期待してはいない。そんな彼に憤りを覚えたのも事実で、躊躇したのも事実。
「景虎様……」
あの時、既に歯車は回りだしていた。美弥の記憶に自ら高耶自身を抹消させたその瞬間から――、
最悪の台本が動き始めたのだ。
まさか高耶が妹の美弥の許を訪れているとは直江も思ってない。
守りきれると断言できたなら彼女の記憶を消すなどという暴挙をしでかしはしなかったろう。
――……行くぞ。直江。
御意と言葉を発っすることも出ず、動けず目だけが彼の背を追った。
言葉と裏腹にその背は誰かがついて来ることを期待してはいない。そんな彼に憤りを覚えたのも事実で、躊躇したのも事実。
「景虎様……」
あの時、既に歯車は回りだしていた。美弥の記憶に自ら高耶自身を抹消させたその瞬間から――、
最悪の台本が動き始めたのだ。
2004 |
11,22 |
«色の日常»
「直江殿は今生の景虎様の妹ぎみ、美弥様のもとを訪れた模様です」
「……」
聞かなくともその結果など色部は知っている。
なにせそこは景虎が姿を消してからマークし続けている場所の一つだ。
「念のためでしょうね」
「相手は景虎殿だ。そう簡単に我々に行方を掴ませてはくれない」
椅子を回して窓へと視線を流す。
白い流雲。太陽が見えなくとも十分明るい空…。
「八海…引き続き景虎の捜索を。分かっているとは思うが――」
くれぐれも内密に。
「ええ、努力致しまする」
愛しい我が子同然の貴殿を失いたくはないのだ。
「……」
聞かなくともその結果など色部は知っている。
なにせそこは景虎が姿を消してからマークし続けている場所の一つだ。
「念のためでしょうね」
「相手は景虎殿だ。そう簡単に我々に行方を掴ませてはくれない」
椅子を回して窓へと視線を流す。
白い流雲。太陽が見えなくとも十分明るい空…。
「八海…引き続き景虎の捜索を。分かっているとは思うが――」
くれぐれも内密に。
「ええ、努力致しまする」
愛しい我が子同然の貴殿を失いたくはないのだ。
2004 |
11,19 |
«高の行方 »
いつぶりだろうか。こうして地上へ降り立つのは。
天使も悪魔も知らずにただ高校生をやっていたのが懐かしい。
その頃に比べてこの世界は変化しただろうか…?
普遍でありそうでそうではない世界。
(美弥…)
愛しい妹には兄がいた記憶はない。それが彼女の幸せだと思って高耶を自分で殺した。
その決断は間違っていないと今でも思ってる。けど――、
『高耶は高耶だよ』
「譲…」
諭すように怒ってくれる親友に空を見上げて小さく笑みを向ける。
「それでも……――過去には戻れないんだ」
天には動かぬ星が暗く輝いている。
天使も悪魔も知らずにただ高校生をやっていたのが懐かしい。
その頃に比べてこの世界は変化しただろうか…?
普遍でありそうでそうではない世界。
(美弥…)
愛しい妹には兄がいた記憶はない。それが彼女の幸せだと思って高耶を自分で殺した。
その決断は間違っていないと今でも思ってる。けど――、
『高耶は高耶だよ』
「譲…」
諭すように怒ってくれる親友に空を見上げて小さく笑みを向ける。
「それでも……――過去には戻れないんだ」
天には動かぬ星が暗く輝いている。
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