2004 |
11,19 |
«高の行方 »
いつぶりだろうか。こうして地上へ降り立つのは。
天使も悪魔も知らずにただ高校生をやっていたのが懐かしい。
その頃に比べてこの世界は変化しただろうか…?
普遍でありそうでそうではない世界。
(美弥…)
愛しい妹には兄がいた記憶はない。それが彼女の幸せだと思って高耶を自分で殺した。
その決断は間違っていないと今でも思ってる。けど――、
『高耶は高耶だよ』
「譲…」
諭すように怒ってくれる親友に空を見上げて小さく笑みを向ける。
「それでも……――過去には戻れないんだ」
天には動かぬ星が暗く輝いている。
天使も悪魔も知らずにただ高校生をやっていたのが懐かしい。
その頃に比べてこの世界は変化しただろうか…?
普遍でありそうでそうではない世界。
(美弥…)
愛しい妹には兄がいた記憶はない。それが彼女の幸せだと思って高耶を自分で殺した。
その決断は間違っていないと今でも思ってる。けど――、
『高耶は高耶だよ』
「譲…」
諭すように怒ってくれる親友に空を見上げて小さく笑みを向ける。
「それでも……――過去には戻れないんだ」
天には動かぬ星が暗く輝いている。
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