2004 |
10,30 |
「行かせると思うのか」
「私は景虎様に殉じていきる――」
――人間です。
「……」
強風がさらう。
「勘違いするなよ。私の覚悟がおまえの覚悟に勝てる気がしないからだ」
「色部さん…」
白い羽が舞う。固く芯の通った羽。
「景虎殿を死なすなよ」
直江は一礼をして翼を広げた。
「……」
門へと向かう直江を見送り、
「――これで一人になったわけか…」
皆が旅立って天界に残るのは、色部だけ。
コートの裾が翻る。
行かせてしまったことに後悔はない。
「私がここにいれば?いい」
けど、大将は景虎殿、あなただ。
「私は景虎様に殉じていきる――」
――人間です。
「……」
強風がさらう。
「勘違いするなよ。私の覚悟がおまえの覚悟に勝てる気がしないからだ」
「色部さん…」
白い羽が舞う。固く芯の通った羽。
「景虎殿を死なすなよ」
直江は一礼をして翼を広げた。
「……」
門へと向かう直江を見送り、
「――これで一人になったわけか…」
皆が旅立って天界に残るのは、色部だけ。
コートの裾が翻る。
行かせてしまったことに後悔はない。
「私がここにいれば?いい」
けど、大将は景虎殿、あなただ。
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2004 |
10,28 |
どうしても絵が描きたくなったので、年賀状の下書なんぞやってみた。
勿論、描いた人はあの人単品(苦笑)
すると、対のバージョンが描きたく……
つーか!
カラスが描きたいの!
白い羽でなく、黒い羽!
新年早々縁起悪くていいですか!?
勿論、描いた人はあの人単品(苦笑)
すると、対のバージョンが描きたく……
つーか!
カラスが描きたいの!
白い羽でなく、黒い羽!
新年早々縁起悪くていいですか!?
2004 |
10,27 |
«レスキュー»
「しかし、景虎様ッ」
高耶は答えない。ただ眉を引き絞るだけだ。
「直江、その辺にしてやれよ」
「…千秋」
顔を泥で汚した千秋。
「俺達はまだまだいける」
見上げる高耶。見下ろす千秋。
「おまえの好きなように命令しろよ」
――大将。
「千秋…」
ニヤリと歪む笑みは余裕。その背後に静かに佇む隊員。千秋と同じ意志を宿して。
(あ――)
やがて高耶の強張った表情は氷解して、瞳には透撤な意志が宿り、こくりと領いて見せた。
「皆!疲れてるだろうが、後少し!後少し頑張ってくれ!」
――頼む。おまえ達が希望なんだ。
たった一つの奇跡を信じて、幼き生命の灯火を消さないために。
2004 |
10,26 |
「高耶さん」
なんでおまえの腕は暖かいのだろう。この腕を放したくない。けど――、
千秋は自らの意思で去ってみせたならば。
高耶はギュッと目を瞑り、
「??さよなら、直江」
突き放す。
「判っていた。おまえに会えたことがオレの幸福だったこと――」
高耶も選ばねばならない。進むべき道を!
「高耶さん!行ってはならないッ」
涙を振りちぎらんばかりに目尻に力を込めて、
高耶の瞳には、薬で動けない直江だけが映っていて、
――微笑んだ。
高耶は振り向くことなく、純白の翼をはためかせた。大いなる空へと!羽が舞う
なんでおまえの腕は暖かいのだろう。この腕を放したくない。けど――、
千秋は自らの意思で去ってみせたならば。
高耶はギュッと目を瞑り、
「??さよなら、直江」
突き放す。
「判っていた。おまえに会えたことがオレの幸福だったこと――」
高耶も選ばねばならない。進むべき道を!
「高耶さん!行ってはならないッ」
涙を振りちぎらんばかりに目尻に力を込めて、
高耶の瞳には、薬で動けない直江だけが映っていて、
――微笑んだ。
高耶は振り向くことなく、純白の翼をはためかせた。大いなる空へと!羽が舞う
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