2005 |
04,03 |
«-偶然-24»
「待ったありでしょ!?」
にやりと俺の唇は歪んだまま、当分戻りそうもない。
「なしに決まってんだろ~」
でも、俺だってそこまで無慈悲じゃないさ。
この後の展開なんてたかが知れているし、ぎりぎりまで言わないでこの状況を楽しむ!
そうして――、
「仕方ねえなあ。勘弁してやるよ。その代わりに??」
「わっ」
俺はヤツの袖口を遠慮なく引っ張ってやれば、バランス崩す。それも『だからどうした』の世界で。
笑みは凶悪さを増す。そして、
ゴツリ
「ってーぇエ!」
二度目の缶袋攻撃を後頭部にヒットさせた。
にやりと俺の唇は歪んだまま、当分戻りそうもない。
「なしに決まってんだろ~」
でも、俺だってそこまで無慈悲じゃないさ。
この後の展開なんてたかが知れているし、ぎりぎりまで言わないでこの状況を楽しむ!
そうして――、
「仕方ねえなあ。勘弁してやるよ。その代わりに??」
「わっ」
俺はヤツの袖口を遠慮なく引っ張ってやれば、バランス崩す。それも『だからどうした』の世界で。
笑みは凶悪さを増す。そして、
ゴツリ
「ってーぇエ!」
二度目の缶袋攻撃を後頭部にヒットさせた。
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2005 |
04,02 |
«-偶然-23 »
名を呼ばれた本人、俺の薄ら笑いに何か察したようだ。それがまた小気味良い。
自分でも笑みが深まるのが分かる。
「今日は俺の誕生日なんだろ?なら――」
「千秋さん!」
悲鳴じみた叫びもまた――……、
「♪」
――……最近、なんだか鴉野郎の気持が分かってきたこの俺様だったりする。
「――おまえが奢れ。」
それが筋ってもんだろ?
ビシッと決め台詞を言い放ったら後は振り向かない。前進あるのみ!
「ちょっ、待ってくださいよ!千秋さんッ!」
「いんや待ったなし~」
ずんずん歩いて行く俺に追いすがる鳥越。
自分でも笑みが深まるのが分かる。
「今日は俺の誕生日なんだろ?なら――」
「千秋さん!」
悲鳴じみた叫びもまた――……、
「♪」
――……最近、なんだか鴉野郎の気持が分かってきたこの俺様だったりする。
「――おまえが奢れ。」
それが筋ってもんだろ?
ビシッと決め台詞を言い放ったら後は振り向かない。前進あるのみ!
「ちょっ、待ってくださいよ!千秋さんッ!」
「いんや待ったなし~」
ずんずん歩いて行く俺に追いすがる鳥越。
2005 |
04,02 |
«-偶然-22 »
「いや、だって――」
だってもクソもあっか!
「俺、直江さんにだまされたのかな……」
今日が今日だしな、とガシガシと頭をかきながら目の前の小僧は唸っている。
「……」
バカヤロウ。
どいつもこいつもバカばかりだ。
そんなことで悩むなよ。全く。
「……奢ってやると言ったが前言撤回だ」
え?と、こちらを振り仰ぐ鳥越。にやりと受け止める俺。
ゴツリ
「――ッてーェェえ!」
何すんですか!?という抗議の声を余所に俺は煙草とライターを取り出した。
カチリと点けた炎を手で包みこむと、よりいっそう淡く明るさを増す。
「鳥越」
だってもクソもあっか!
「俺、直江さんにだまされたのかな……」
今日が今日だしな、とガシガシと頭をかきながら目の前の小僧は唸っている。
「……」
バカヤロウ。
どいつもこいつもバカばかりだ。
そんなことで悩むなよ。全く。
「……奢ってやると言ったが前言撤回だ」
え?と、こちらを振り仰ぐ鳥越。にやりと受け止める俺。
ゴツリ
「――ッてーェェえ!」
何すんですか!?という抗議の声を余所に俺は煙草とライターを取り出した。
カチリと点けた炎を手で包みこむと、よりいっそう淡く明るさを増す。
「鳥越」
2005 |
04,01 |
«-偶然-21 »
四月一日。
またの名を四月馬鹿の日とも言う。
「忘れてたんすか……?」
あんぐりと馬鹿丸出しの顔を晒けだしやがって……。
悪かったな。どうせ忘れてたさ。け、だけどな何故にオマエにんな顔をされなきゃならない?
大体、この宿体とは無関係ではないか。それに、
「何でおまえが知ってんだよ?」
俺はコイツに教えた覚えはない!だいたいコイツの初は俺様が霊体の時だ!コイツは生身の『千秋修平』を知らない。
「――」
――違うんっすか?
「……ッ」
ありありと顔で語るなッ このバカッ 違うなんて一言も言ってないだろが!
またの名を四月馬鹿の日とも言う。
「忘れてたんすか……?」
あんぐりと馬鹿丸出しの顔を晒けだしやがって……。
悪かったな。どうせ忘れてたさ。け、だけどな何故にオマエにんな顔をされなきゃならない?
大体、この宿体とは無関係ではないか。それに、
「何でおまえが知ってんだよ?」
俺はコイツに教えた覚えはない!だいたいコイツの初は俺様が霊体の時だ!コイツは生身の『千秋修平』を知らない。
「――」
――違うんっすか?
「……ッ」
ありありと顔で語るなッ このバカッ 違うなんて一言も言ってないだろが!
2005 |
04,01 |
«-偶然-20»
え?
――俺達は会話の成り立つ領域に対峙した。
「……」
――誕、生日?……たんじょうび??
「……まさか――」
「……――あ」
キーワードは連想ゲームのそれのように矢印で繋がれて、一つの言葉にたどりつかせていく。
繋がりゃなんてことはない。腑に落ちるってもんだ。
そういえば、今日は――、
確かにコイツの言うとおり今の今まで忘れていた。
「――……」
今日は――、
――『千秋修平』が産まれた日。
――だ。
――俺達は会話の成り立つ領域に対峙した。
「……」
――誕、生日?……たんじょうび??
「……まさか――」
「……――あ」
キーワードは連想ゲームのそれのように矢印で繋がれて、一つの言葉にたどりつかせていく。
繋がりゃなんてことはない。腑に落ちるってもんだ。
そういえば、今日は――、
確かにコイツの言うとおり今の今まで忘れていた。
「――……」
今日は――、
――『千秋修平』が産まれた日。
――だ。
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